今蔵ゆかり
STORY起業・コーチ

vol.41 降りてきたことを機嫌よくこなす

目立たない学生時代から尖った秘書時代を経て、「心のゆとりを大切に」と講演するゆかりさんの、これまでとこれからのSTORY。

ゆかりさんの存在を知ったのは2012年。企業に属さない「講師」という働き方があることに驚いたと同時に、家庭を持ちながら軽やかに働く女性像に憧れこっそりフォローを始めました。関西人的ユーモアをおしゃれに発信し続けるゆかりさんに、大切にしていることを伺いました。

「目標を立てないのが目標です。ふわーっていくのが得意で、降りてきたことを機嫌よくこなすこと。やりたいと思ったらやるけど、気分が乗らへん時もあります。執着するのと諦めが肝心。あとでもいいと先延ばしせず片付けましょう。きょうはどっちかな。いつもふたつありますね。」

とゆったりと語るゆかりさん。2冊目の書籍「自分も幸せ まわりも幸せ 上機嫌に働く67のコツ」の出版を実現させるため、150通の企画書を送ったのも途中で3-4ヶ月ほど休憩しながらだったと言います。出版を間近に控えながらも、ガツガツ宣伝するようなそぶりも鼻息の荒さも全く見せない穏やかさで、とてもわかりやすく聞き取りやすい話し方はさすがです。これまで5700社以上の企業にて、セルフマネジメントやコミュニケーションスキル、時短力、整理力などを伝える講演講師。約10年の活動で培われたものを目の当たりにしました。

けれど、会社員時代を知る人たちからすると「あんなに勝気で尖ってたのが、人前でしゃべるようになるなんて!」と言われる変貌ぶりだそう。

「秘書時代はギスギスしていた自己チューで、自分が正しいというのが強くて勝気でした。時間がないのも会社や誰かのせい。社長へのリスペクトはありながらも感謝の気持ちももたず、狭い世界で慌ただしく仕事をし、辞めてやる! で退職しました。今、誰に向けて話したいか、と問われれば、当時のオマエサンですね(笑)」

大人女性の代表のようなゆかりさんの尖った過去にも驚きですが、中学時代までは「あんなにおとなしくて目立たない子が」と言われる印象の薄い生徒だったという、さらなる驚きが。ゆかりさんが「そこからの記憶は神様がふたをしてくれているのかも」と表現する空白の期間があります。中学3年生の受験を目前に母親が急逝し、2年後には父親が親戚と再婚。悲しくやりきれない感情と、取り乱して父を困らせないようにという思考のふたつが葛藤し、勝気になったのは受け入れがたい自分を鼓舞していたのかも、と振り返ります。

感情と思考のバランスのことを、ゆかりさんは独特な言葉で説明します。「腹立つわー!と感じている自分と、腹立つよなぁと同意する大人な自分。大人な存在は、説教じみた真面目な人じゃなく、これでいいのだ、っていう上機嫌の玉。これを瞑想などの筋トレで大きくしていくんです」と。

そこへこう付け足すところが、ゆかりさんらしくて面白い。

「かと言って、わたしめっちゃいい人じゃないですからね! 腹立つときもある、文句言うときは言う、いけずな人にはいけず返ししますよー。前はキーッとなってたけど、もう気にしなくなったのは酸いも甘いも学んだからかな。もしかしたら究極の自己チューかもしれないですね(笑)」

身を飾っても心を飾らず、良い人ぶることもせず、自然の中や海を散策をしたり面白いことを見つけるのが好きと話すゆかりさんの周りには、上機嫌な風が流れているようです。投稿を楽しみにしてもらえるような発信をしたいという、ユニークなゆかりさんのこれからもぜひお楽しみに!


取材協力:今蔵 ゆかりさん(Yukari Imakura)
撮影場所:大阪
写真:Akira Takahashi
奈良県生まれの関西育ちで大阪在住。夫、娘、柴犬の4人家族。人材育成・講演講師、著者。2021年5月に2冊目となる「自分も幸せ まわりも幸せ 上機嫌に働く67のコツ」を出版。
https://ysroom.biz/

About author

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オーストラリア・シドニー在住ブランドスタイリスト。グローバルに活躍する起業家のパーソナルブランディングを専門とする。書いた記事がキッカケで人生が飛躍する人たちが続出し、写真と文章で人を輝かせることが天職だと気づく。STORYは、Kimikoがこれまで出会った人生を楽しむ人たちを取材するライフワーク。
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