STORYクリエイティブ

vol.39 その時にできることをすればいい

自分の得意なことを軸に、その時の興味に合わせて住む場所もキャリアも変えてきた弘樹さんの、これまでとこれからのSTORY。

大学でスポーツ科学を学び、高級ホテルに就職してITの世界へ転職、という、畑違いのところへ転々としているかに見える経歴ですが、実のところその時の自分を最大限にいかしたキャリアの積み重ね。全てが入念な準備と実行で、オーストラリア移住まで叶えた驚きのストーリーをぜひご参考に!

「自分から新しい発想は生まれないけど、人がやりたいっていうのをどうやって実現するかを考えるのが得意です。常に状況を見て石橋を叩きまくって準備するタイプだから、直感で動くクリエイティブな人といると楽しい」

と、自分の資質や立ち位置から「与えられたタスクをさらに先回りする」と仕事仲間から絶大な信頼を寄せられている弘樹さん。ホームパーティーでお会いすると、始終全体を見渡しながらホスピタリティ精神を発揮する彼から元ホテルマンと聞かされ納得していたのですが、実は子どもの頃のエピソードからもその片鱗を垣間見ることができます。

日本でJリーグが開幕した年の小学1年生でサッカーデビューし、得点を狙いたい子どもばかりの中、自らキーパーを希望したと。「自分のユニフォームが汚れないのが一番良い試合」と言い、ベンチでは監督の横に座りその視点を聞いていたそう。中学卒業までクラブチームに所属し高校は勉学に専念。2005年に来豪しスポーツ科学を専攻していた大学在学中にサッカーを再開します。NSW州のチームでセミプロとして活躍し、冷静な状況把握や判断能力を買われ、監督からどう思う? と意見を求められることもあったとか。

オーストラリアへの移住を目指すようになったのは、日本では受験や就職を機にサッカーを辞める人が多い中、チームには仕事もサッカーも楽しむ社会人が当たり前のようにいたことから。海外移住の障壁であるビザ問題をクリアするべく、大学卒業後に一旦帰国。英語もスポーツの知識も活かせる就職先が、高級ホテルの会員制スパ&フィットネスでの、コンシェルジュ兼インストラクターだったそう。30歳というワーキングホリデーの年齢制限と税制の改正のタイミングで、4年間勤めたホテルを辞めて2015年に再来豪。まずはファームで働き滞在可能期間を2年に伸ばし、その後はホテルマンとして働きながら、移住のための道を模索して再び学生へ。

「仕事は何やってるかは重要でなく生活のための手段。その時にできることをすればいいと思ってます」

と学歴や経歴にはこだわらず、数字やロジックに強い自分に向いている職種として次に選んだのがITの世界だったと。企業の現場でインターンとして力をつけ、コロナを機にパートタイムのホテルマンから、ITの仕事へ一気にシフトしたというキャリア変遷。この間、幸運にもパートナーとの出会いで移住が現実のものに。

ヒロペディアと呼ばれるほど知識豊富で物事を俯瞰する彼に、選択を間違えたなと思うことは? と敢えて聞いてみました。「そりゃたくさんありますよ。あの時サッカーを辞めなければ違う人生だったかも、とか、大学卒業後に日本へ戻らずにいたらもっと早くに永住権が取れたかも、とかは常に考えます。でも、日本とオーストラリアで学生も社会人も経験したからこそわかることもありますね」と自己分析。

「サーフィンをしている時が一番幸せ」という弘樹さんは、仕事の後に大好きなクラフトビールを楽しみ、週末にサーフィンとサッカーという理想に近い生活を楽しんでいると嬉しそうで、2つのビーチに家から車で10分弱という好立地に引っ越したばかり。パートナーのロングボードをどこに置くかが目下の悩みだとか(笑) 

仕事もサッカーももっとやりたい、という意欲的な弘樹さんは、いつしか大学生の頃に出会ったチームメイトの立場へ。進路相談はぜひ彼に!って勝手に受け付けますね(笑)


取材協力:藤原 弘樹さん(Hiroki Fujiwara)
撮影場所:Sydney
東京八王子市育ちシドニー在住。IT開発に携わる元ホテルマン。趣味はサーフィン、サッカー、クラフトビール。
https://www.facebook.com/hiroki.fujiwara.50

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オーストラリア・シドニー在住ブランドスタイリスト。グローバルに活躍する起業家のパーソナルブランディングを専門とする。書いた記事がキッカケで人生が飛躍する人たちが続出し、写真と文章で人を輝かせることが天職だと気づく。STORYは、Kimikoがこれまで出会った人生を楽しむ人たちを取材するライフワーク。
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