taeco
STORYクリエイティブ

vol.12 さあ舞台は整った、あとはやるだけだ

ワーキングホリデーでシドニーにいた時に、保育の価値観が崩れたというtaecoさん。山口県で​子育てしながらイラストレーターとして開業した彼女のストーリーです。

2008年頃、ワーキングホリデーでシドニーに来ていたtaecoさんにベビーシッターをお願いしたことがありました。そんな彼女は今や山口県に住む2歳児の母。成長記録イラストが人気のイラストレーターに10年ぶりの嬉しい再会!

昔から絵を描くことが好きだったというtaecoさん。ワーホリではイラストレーターを目指すべく視野を広げ活動しながらも、日本でやっていた保育士資格を活かしシドニーのデイケアに勤務。多国籍な保育現場を経験したことで、日本の地方育ちの彼女にあった、日本での「普通」や、みんなとお利口にできる「良い子」という発想が崩れたそう。「でもうんちもおしっこも同じだし、嬉しいと笑うし悲しいと泣く。人間はみんな同じだし、みんな違って当たり前なんだなぁと思いました。」とリアルに表現します。

taecoさんは続けます。

「ベビーシッターをした時、夫婦でデートに行かれましたよね。ガガーンです。日本では、親(母)なら自分の時間を犠牲にして可能なかぎり24時間子どもと一緒に!それが子どもにとって最高の幸せ!という風潮がまだあります。日本の当たり前や、理想論が、母や子を苦しめることも。しかしちゃんと安全を守り、可愛がってお世話をしてくれる人に、手を借りながら子育てをして良いんだと。親になっても自分や夫婦の幸せを大事にして良いんだと知る事ができました。」

帰国後は会社員として働きながらも副業でイラストを続けました。そして結婚・出産を機に、夢に見ていたゆっくり子育てしながらイラストの仕事をするという生活をスタート。 会社を退職し、昨年の開業へと至ります。

育児奮闘中の彼女は、託児や一時保育、保育園を積極的に利用。「自分で全てを背負うのではなく、自分の時間や仕事も大切にする。そうする事で子どもと笑顔で向き合うことができます。ベビーシッターの経験で学んだことですね。子どもも様々な人から刺激を受け、そして我が子の成長を共に喜ぶ他人が増える。大変な幼児期だからこそかけるべき最大の投資だと思います。」と力強く語ります。

そんな彼女にやってきた『マンガでわかる!保育所保育指針』への漫画寄稿依頼。国が定めた保育の基本方針を、わかりやすく漫画にするため、保育士であり母であるtaecoさんの視点から、子どもの幸せとは?専門職として知っておくこととは?を、10年前の自分でもわかるように描いたそう。重版も決まり、その評価の高さが伺えます。

また、2018年4月には保育を学ぶ学生に向けての講演会も。多くの親にとっての保育士さんへの感謝の思いや、この社会は<子どもの有無に関わらず>保育士なくしてはまわらないんだよ、という事を伝えたそう。将来に対して不安に満ちている学生さんたちの大きな自信や誇りになったり、気持ちが楽になったとか、視野が広がったという感想をたくさんもらいました、と嬉しそうなtaecoさん。

今のライフスタイルをどう感じていますか?こうなったらいいな、と思い描く未来はどんなものですか?と聞いてみました。

さあ舞台は整った、あとはやるだけだ、という感じですね(笑)いろいろ悩み続けてやってきましたが、だからこそ今表現できていることがあると思います。ようやく好きなことをして生きている実感があります。シドニーでの多くの出会いも、私の人生の舵をとってくれた大きな財産です。私はこれからも、家族と自分を大事にしながら、好きな仕事を発展させていきたいです。そして娘に「好きなことをして生きる」という未来に希望が持てる生き方ができればいいなと思います。


取材協力:taecoさん
撮影場所:山口市
山口県を拠点とするイラストレーター。育児・夫婦のマンガやイラストを元保育士と母の視点から描く。

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オーストラリア・シドニー在住ブランドスタイリスト。グローバルに活躍する起業家のパーソナルブランディングを専門とする。書いた記事がキッカケで人生が飛躍する人たちが続出し、写真と文章で人を輝かせることが天職だと気づく。STORYは、Kimikoがこれまで出会った人生を楽しむ人たちを取材するライフワーク。
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