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vol.46 心の声を採用する勇気 – joidea.media
Yukako Kawaguchi
STORY健康・医療家庭教育・語学

vol.46 心の声を採用する勇気

自分で納得する選択にこだわる由佳子さんの、これまでとこれからのSTORY。

シンガポールのインターナショナルな教育現場で働き、また幼児教育の専門家として日本人の子育てママに寄り添う個人向けサービスも展開。そんな由佳子さんが、キャリアを手放して見えた世界とは。

感じているものがこれまでと違う、と新しくブログを立ち上げたばかりの由佳子さん。第2子の出産を機に8年のキャリアに一区切りをつけ、自分や子どもたちとじっくり向き合う時間を持ったことで見えてきたものがあるようです。

「戦略的なことを考えずテーマにこだわらず、感じたことを書き、流れ込んでくることを受け止める。軽やかにやってみたい。」

今はそんな心境だそう。

そんな由佳子さんですが、これまで「なんとなくな流れやレールに乗るのが嫌」と自分の選択に明確な理由を持ち、進学先を選びキャリアを築いてきた人。

幼児教育に興味を持ったのは中学2年生。住んでいた富山県の教育委員会が主催する「社会に学ぶ 『14歳の挑戦』」という1週間の職業体験がきっかけだそう。学校外で職場体験活動や福祉・ボランティア活動に参加するというもので、そこで幼稚園の先生を体験したことでした。「先生たちがいつトイレに行ってたのかわからない」くらいの忙しさの中に、子どもたちと関わる仕事の面白さを感じたと振り返ります。

本格的に将来を考え始めた高校3年生で、日本での大学卒業後の自分の姿がイメージできない、と進路を模索。4歳から小学1年生までカナダで過ごし、帰国してからすっかり忘れていたはずの英語力が中学・高校の授業を通して蘇り、英語環境で働くことを望むように。選んだのは東京にある海外進学を目指す人向けの教育機関『NIC』。そこで1年間の準備期間を経て、2008年にオーストラリア・メルボルンにあるモナッシュ大学へ進学します。

「なんとなくな流れやレールに乗るのが嫌」

多くの学生がアメリカへ向かうなか、なぜオーストラリアへ? と聞けば、「みんなと同じは嫌だった」と即答(笑)。いつも行動の決め手になるのは、未来のイメージを思い描けるかどうか。高校で語学留学した馴染みあるオーストラリアで、魅力的なカリキュラムのある環境を選んだと語ります。

大学卒業後に待っていたのは、なんとプロポーズとシンガポール移住! 同じ学部で現在のご主人に出会い、先に卒業し帰国した彼のもとへ。それまでシンガポールという国の存在も知らなかったと笑う由佳子さんに、「行ったこともない国へ住むことをよく決められましたね」と言うと、やっぱりここでも彼女らしい答えが。

移住前にシンガポールでの就職先を見つけた、というから驚きです。大学で学んだことがいかせるインターナショナルスクール幼稚園に、2012年当時は珍しかったオンライン面接で採用が決まります。

そこでクラス担任や教師のトレーナー、メンターとしてのキャリアを積みながら、2015年に長女を出産。教え子の保護者から水中出産の存在を知り希望するも、タイミングが合わずにStool Birth(座椅子での出産)を経験。初めてで知らないことだらけの中、病院主導の検診・出産・産後のプロセスに対し、はっきりとYes /Noといえるだけの知識がなかったことに悔いが残ったと言います。願うような出産を、と授かった第2子を2020年3月に自宅にて水中出産。詳しくは由佳子さんのブログに体験記が綴られています。

実は、2度目の妊娠では約8週目で流産し、信頼できる助産師の助言のもと自宅にて自身での処置と自然回復に務めたといいます。強制的に体を休めることになり、キャリアも子育てもなんでも自分でやろうしてきたのが、心の内を話せる人に頼り肩の力が抜けるターニングポイントになったと。瞑想して自分と繋がり心の声を聴く、ということをはじめてすぐに3度目の妊娠が発覚。

「ちょっと休みたいなと思っても、その心の声を採用してこなかった。ちょうど学校の区切りの良いタイミングで妊娠し、流れがくるってこういうことかな、と思えた。心の声を採用する勇気が出た。」

現在は、幼児の子育て真っ最中ながらも、自分を整えながら興味あることにもしっかり時間を使う由佳子さん。日々のブログに積み重なる、息をするように綴られる言葉たちはきっと新たな展開をもたらすことでしょう。これからどんな未来を描くのか、その後のSTORYが楽しみです!


取材協力:川口 由佳子さん(Yukako Kawaguchi)
撮影場所:シンガポール
写真:香本まゆみ・Unison Photo
富山県出身・シンガポール在住。シンガポール人夫、娘、息子の4人暮らし。インターナショナルスクール幼稚園にて8年間勤務。第2子を自宅水中出産する。
https://note.com/yukakokawaguchi

About author

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オーストラリア・シドニー在住ブランドスタイリスト。グローバルに活躍する起業家のパーソナルブランディングを専門とする。書いた記事がキッカケで人生が飛躍する人たちが続出し、写真と文章で人を輝かせることが天職だと気づく。STORYは、Kimikoがこれまで出会った人生を楽しむ人たちを取材するライフワーク。
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